EU=ヨーロッパ連合は、ギリシャの財政赤字の実態を正確につかんでいなかったことが市場の混乱を深刻化させたとして、EUの統計機関の権限を強化して、加盟国が報告する数値が正しいかどうかを監査できるようにすることを決めました。
ギリシャの財政危機をめぐっては、ギリシャ政府が長年にわたって財政赤字の実態をEUに報告しておらず、それが金融市場の大きな混乱につながったと指摘されています。これを受けてEUは8日、財務相会議を開いて対応策を話し合いました。その結果、加盟国から財政赤字や負債などについて報告を受けるEUの統計機関の権限を強化し、加盟国が報告する数値に疑問がある場合は現地を訪れて監査ができるようにすることを決めました。会議後の記者会見で、EUで通貨問題を担当するレーン委員は「通貨と経済の共同体がきちんと機能するためには監査が欠かせない」と述べ、EUとして適切な政策を行うためにも、各国の財政を始めとする経済の状況を正確に把握する必要があるという考えを強調しました。
责任编辑:王焕