宮崎県で「口てい疫」の感染が広がっている問題で、全国の牛や豚の飼育農家などでつくる団体は、県が処分を見送っていた49頭の種牛の一部に発熱などの症状が見られたのに農林水産省への報告が遅れたことについて、感染の拡大につながりかねない行為だとして宮崎県に抗議文を送りました。
抗議文を出したのは、肉用牛の生産者団体で作る「全国肉牛事業協同組合」と養豚業者でつくる「日本養豚協会」です。2つの団体は、29日に東京都内で記者会見を開き、口てい疫の問題について、「感染が広がったのは、宮崎県が発生当初に消毒を徹底するなどの対応を迅速にとらなかったためだ」と指摘しました。そのうえで、抗議文では、処分されることになっている49頭の種牛のほか、特に価値が高いとしてほかの家畜と離れたところに隔離されている種牛5頭も感染しているおそれがあり速やかに処分するよう求めています。また、処分を見送っていた49頭の種牛の一部に発熱などの症状が見られたのに農林水産省への報告が遅れたことについては、感染の拡大につながりかねない行為で、飼育している家畜を処分せざるをえなくなっている現地の生産者などへの裏切りだとして、宮崎県に対し断固抗議するとしています。2つの団体では抗議文を宮崎県に送るとともに、感染したおそれのある種牛の処分を急ぐよう農林水産省にも要請しました。
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